「惚気にあてられたようだ。ちょいと発情したわい」
『0番地区編』も佳境・・・ていうか、この巻で決着が着いている感じだけど、だとすればあんなところで次巻に続くになっているのはどういうことだろうか。
作者が単行本にどこまで収録されるか考えずに書いてしまったってこともないだろうし。
単純にこれでお終いってわけにはいかなそう。
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ついに人型自爆兵器ランドル・オーランド伍長の心境に変化が。
「幸せに生きたい」という気持ちを口にすることができるようになったのは大きな前進。
でもそうなったらそうなったで、そういう気持ちを叩き潰すような存在・・・たとえば戦争で伍長に家族を殺された人間とかが登場するのがセオリーだよなぁ。
しかし、0番地区の顔役達もロンダリオも今までの第3課の敵にはなかなか居なかった一本筋の通った熱いモノを持ってる相手です。
それだけに単純に武力で解決すれば良いってもんじゃないのが大変ですが。
あと何気に伍長がランタンを開けてないのに暴走状態に入ったのが危険極まりない。
今回は運良く止まれたけど、次回も止まれる保証はない。
というか、ランタンを閉じても止まることができなくなる可能性だってある。
アリスのロンダリオに対する答えは『戦災復興』という意味では説得力があるかも知れないけど・・・どうにも納得し切れないものがある。
それは戦争が原因でない不幸に対しては「自分は関係ない」と宣言しているからかもしれない。
アリスの性格を考えると本当にそれを実行してしまうのが分かってしまうのが微妙な気分にさせる。
鋭く尖り過ぎた刃は脆くて、決められた用途以外には使えなくなる。
そして、そういう人間は非常に歪だと思う。
この作品に出てくるキャラクターはどいつもこいつも考え方が苛烈過ぎる。
そうでなければ目の前の問題に立ち向かうことができないのだろうが、それは読者との共感をどんどん失っていく道だとも思う。
しかし、子供達はどうすんのかなぁ。
次巻では『合同会議編』に突入するみたいだし、冒頭であっさり別れしまいそうな予感。
岩永亮太郎は本気で子供達が自力で生きていく道を支持するつもりなのだろうか。
だとしたら、随分と甘い考えであるように思える。
もし甘い考えの元でその選択を選んだのじゃないのなら、子供達の一人が命を落とすぐらいの展開はしてほしい。
いや、してほしくはないんだけど、それぐらいの覚悟はほしいです。
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