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2009年01月10日

とらドラ6!/竹宮ゆゆこ【青春の青っぽい臭いが充満する】

バカっぽいなー! もう!
なんていうか、前回が重過ぎて、でも一人に悪意を押し付けることで心の置き場所を用意できたのに対して、今回はもうすごくグダグダとなってきて心が締め付けられて、でも誰も悪くなんかないのでモヤモヤとしたままなんだけど案外読後感は良い感じ。

青春エンタメと表現するべきだろうか。

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それにしても竹宮ゆゆこは子供達が子供達だけの楽園を作り上げることを徹底的に否定するなぁ。
今回もやっちゃんが北村家の母親と、互いの家の息子が家出してきた時に泊めて相手の家に秘密裏にそれを連絡することを約束している部分とか、子供達が子供達だけで何かを決めるということを良しとしないというか。まぁ、普通はそうなるんだけど、ライトノベルなどの作品の場合、大人を自然と子供達の世界から排除しようとすることが多いのだけれど、竹宮ゆゆこはそれを許さない。大人という外部の大きな力が子供の影響を与えるということを積極的に描いていく。

何しろ、竜児が北村を殴ろうと思ったところで、すでに北村はとっくに親父に叱られてボコボコにされているという徹底ぶり。
それにしても竜児も怒りに任せて人を殴ろうとするなんて、随分と人間関係に対して積極的になってきている感じです。
人間なんて基本相手にしていればムカつく存在なので、それなのに今までの竜児のようにも怒鳴ろうともせずに生きようとすれば、相手と適当な付き合いをしていくしかなく、相手と正面から付き合おうとすれば衝突することは避けられない。


それにしても、今まで一番内面を見せず『飄々とした優等生』というキャラクターだった北村がここに来てその内心をどんどん暴露。
夜中に布団の中でこっそり泣いたり、自分が傷付いているということを気付いてほしくて髪を金髪に染めて不登校になってみたり、でもその傷を人に晒すのが怖くて強がって笑ってみたり、実は高校デビューでこういうキャラになったのだということが判明したり。
なんか、すっげぇ北村に好感が持てた。というか、ここに来てようやく血が流れ込んだというか。

まぁ、どうもまだまだ全部が見えたってわけではなさそうですけど。


それにしても、今回の大河は可愛いなぁ。
特に竜児と能登と一緒にお弁当をつついているシーンとか。

その後の実乃梨による春田の糾弾裁判も非常に面白かった。

言ってはなんだけど、北村の抱えている問題は前回の大河の家庭事情に比べると非常に軽いものなので、挟まれているギャグシーンなども素直に笑うことができるのがよかった。


しっかし、最後にまさかあんな大騒動になるとは。
相変わらず竹宮ゆゆこは想像の一歩上の展開を持ってくるなぁ。

会長と大河の血みどろのマジ喧嘩。

それにしても会長もそうだけど、どういつもこいつも若いなぁって思う。
そりゃあ、今の北村に好きだと伝えればヤツは彼女の後を追いかけようとするけれど、一年後の北村が同じ気持ちを抱いていると無邪気に信じられるところが非常に若い。
誰も彼もが今、この瞬間の目の前のことしか見えていないのだ。

唯一、亜美だけはそれとは少し違う視点から物事を見ているのだけれど、それゆえに彼女の出番がどんどん無くなっていってしまっているのは非常に惜しい。
読者としては今のところ、彼女に一番感覚を共有してしまうわけだけど、そうはいっても亜美も亜美で内にずっと抱えているものがあるので、もう一波乱ありそうな予感です。

ありがちなパターンだと最後に背中を押す役目を負いそうなものだけど、そこは竹宮ゆゆこ、もっと捻った展開を持ってくるだろうなぁ。


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posted by BoisterousBone at 06:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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